KK備忘録

ニッチ情報の吹き溜まり

№.7 Render Queueで遊ぶ

 Render Queue…れんだー…くえうえ…?

 

 レンダリング(生成)する順番を決める数値のようです。

 MaterialEditorを覗くと多分全てのアイテムにはこれが設定されてます。

 

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 この辺に。

 この数値を調整すると当然色々と影響があるわけですが、

 今回は被写界深度を中心に書いていきます。

 

 動画の通り同じ髪のジャンルであるはずのアホ毛や首元付近の髪だけ

 被写界深度が強くかかってしまっています。

 こうなってしまうのはRender Queueが原因、ということです。

 

 MEで確認するとわかりますがまず肌は顔・体共に数値が2350。

 前髪は2850。アホ毛などのエクステは2850。後ろ髪は2000。横髪は2000。

 これらの数値は個別に設定されているというよりShaderごとに設定されていて

 前髪・エクステはmain_hair_front、後ろ髪・横髪はmain_hairとなっています。

 付け毛MODもほぼ元の髪型のShaderを引き継いでいます。 

 

 これらの数値がバラバラなため、髪や顔は比較的近い位置にある部位なのに

 被写界深度のかかり方が変わってきてしまっています。

 

 ではどう調整するべきか?となると一番簡単なのは最小の数値に合わせる事です。

 今回だと後ろ髪・横髪の2000ですね。

 キャラメイク画面でMEを使って上から下まで2000で統一すると

 当然被写界深度のかかり方も一律になります。

 調整後。
 
 ただし透明度を持つアクセサリなどを付けてる場合はご注意。 

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 傘の布部分の数値を適当にしたら…あらら。
 透明度を持つアイテムを通して他の物を見たときには
 そのアイテムのRender Queueより数値の高いものや同じ数値のモノは
 表示されなくなります。
 この場合、傘の布部分が2450、前髪が2850、服が2450、顔のパーツが2900前後。
 (体が消えてるのは服のアルファマスクが原因なので別問題)
 
 逆に考えると透けさせたい部分のRender Queueを調整すれば
 スケスケメガネ~なんて遊びもゲフンゲフン
 
 
 ところで疑問に思ってる方もいるかもしれません。
 最初の動画では数値を調整してないのに、被写界深度が強くかかっている部分と
 かかっていない部分があります。
 ここまでの説明だと数値が大きい顔のパーツや髪の毛全体がもっと
 ボヤけているはずです。しかしそうなっていない。何故でしょうか。 
 
 どうもこれは複数のアイテムが重なってる場合、
 Render Queueの数値が一番小さいものに合わせる、という性質があるようです。
 最初の動画を見直すとボヤけていない箇所は数値が2000の後ろ髪や2350の顔に
 重なっています。
 顔のパーツは数値2900前後と大きめなのにボヤけないのはこのためですね。
 
 このように被写界深度が強くかかる部分と、重なったときの性質で逆に
 ほとんどかからない部分ができてしまい、その差が顕著なので
 被写界深度は使いにくい感じになってしまっていました。
 数値を調整して改めて使ってみるとめっちゃいい効果です。
 
 
 Render Queueはもちろんスタジオのアイテムにも設定されています。
 MODのMAPにも設定されているので、遠景や近景で自分なりに調整してみるのも
 面白いかもしれません。